県内の産婦人科の先生に妊娠・中絶・避妊について伺いました。

せきレディースクリニック院長・産婦人科専門医
友影九樹 先生
2002年に東京医科大学卒業。金沢大学医学部付属病院、福井県立病院等の勤務を経て、2019年にせきレディースクリニックを開業。
10代・20代の人工妊娠中絶件数
日本における令和5(2023)年度の人工妊娠中絶件数は126,734件で、前年度比4,009件(3.3%)増加しています。年齢別では「19歳」が4,707件、「18歳」が2,641件で、年齢階級別では「20〜24歳」が39,807件と最も多い結果でした。

※厚生労働省『令和5年衛生行政報告例(概況)』「人工妊娠中絶件数及び実施率の年次推移」参照
妊娠週数の数え方
妊娠週数は、最後の月経開始日を妊娠0週0日として数えます。例として28日周期の場合、排卵日は妊娠2週0日、分娩予定日は280日目(妊娠40週0日)となります。

人工妊娠中絶ができるのはいつまで?

母体保護法に基づき、母体の健康上妊娠の継続または分娩が困難な場合や、経済的理由、暴行・脅迫による場合などに限り、妊娠22週未満であれば人口妊娠中絶が可能です。それ以降は、母体への負担の大きさや倫理的観点からいかなる理由であっても認められていません。特に妊娠12週以降は中絶する方法も変わり、身体の負担もかなり増えることになります。処置は手術または経口薬で行われ、妊娠週数に応じて方法が異なります。早めに産婦人科医へご相談ください。
人工妊娠中絶に伴うリスク
身体的には感染症、出血、子宮穿孔、将来的な妊娠への影響(不妊や流産リスクの増加)などが稀に起こる可能性があります。また、罪悪感や後悔といった精神的な負担も大きいため、周囲の支えや専門家によるケアが重要です。また、経済的にも重い選択となります。中絶する時の妊婦週数や状況により費用は変動しますが、目安として数万〜数十万円程かかります。精神・経済共にリスクが生じる事を理解しましょう。
自分やパートナーを守るために

望まない妊娠を防ぐには、パートナーと相談しながら適切な避妊方法を選ぶことが大切です。避妊は女性任せではなく、男性側の責任の重要性についても今一度考えましょう。

コンドーム
市販されている一般的な避妊方法で、性感染症予防にも有効。ただし破損や装着ミスに注意が必要です。

ピル(低用量経口避妊薬)
重い月経に悩んでいる人への治療薬として婦人科で処方される薬で、女性が毎日一定の時間に服用することで高い避妊効果が得られます。ただ、ピルで性感染症は防げません。コンドームとの併用が重要となります。

IUD(子宮内避妊具)
子宮内に器具を挿入し、精子と卵子の結合を防ぎます。効果が長期間続く方法です。ピルを毎日服用することが難しい場合に適しています。

緊急避妊薬(アフターピル)
緊急避妊薬は、性交後72時間以内に服用することで妊娠の可能性を下げる薬です。これまでは医師の診察と処方が必要でしたが、避妊失敗や性暴力などによる望まない妊娠を防ぐため、国内初となる市販の緊急避妊薬(アフターピル)が2026年2月から、全国の薬局での処方が可能になる予定です。対応可能な薬局等の一覧が、厚生労働省のサイトに掲載されています。詳細や購入方法はそちらからご確認ください。(※2026年1月時点)
妊娠・避妊に関する知識を正しく理解し、自分自身と大切な人の心身について考えながら行動しましょう。
岐阜新聞社発行
2025.11.26発行「高校ダイアリー冬号」掲載記事
パピキラ
¦kill Papi make kira2✧¦とは?
子宮頸がんの原因であるヒトパピローマウイルス(HPV)をなくし「ぎふの女性がずっとキラキラ輝けるように」という想いから生まれた予防啓発キャンペーンです。
男女ともに病気について正しく知り、定期的な検診を受けましょう。


私たちは岐阜の女性の明るい未来を応援します。


