おおの ひより

美しく、しまう

2024.02.08

お店に立っていると、色々な人や場面との出逢いがあります。

「しまう」ということで言えば、うつわを選ぶ際に、しまう場所を予め用意してから来たと話す方がいる一方

しまう場所は帰ってから考えると、その日の出逢いで買っていかれる方もいたり。

そのどちらも、その人らしさが現れていて面白いなと思います。

その人らしい「しまい方」が、きっと人の数だけあるんだろうと想像します。

形あるものに始まりと終わりがあるように、うつわ屋としての終わりは持ち主のしまう場所にうつわがすっぽり収まった時かもと思ったりしました。

でも始まりは案外曖昧です。

お店にうつわが並んだ時か、はたまたお客さまが手に取られたその時か。

もしかしたら、購入されてお店を出られた一歩目かもしれない。

どちらにしても、始まったものを「しまうこと」の大切さを今とても感じています。

作家物のうつわのお店として岐阜市に移転し、喫茶も併設で始め4年目に入ったまめぐら/ミカヅキですが、2月25日を最終営業日として実店舗は終うことにしました。

自宅でのオープンからはいつの間にか9年という月日が流れ、たくさんの素敵な出逢いに恵まれました。

うつわが大好きで、お店に立つことが楽しくて、素敵な作家さんをたくさんの方に伝えたい、そんなわたし自身の願いを叶えるために始めた まめぐら/ミカヅキです。

昨年は「しまうこと」に向かう思いの中で、持っているものを出せる場があることの有難さを感じながら、形ないものがカケラでも残ればと思いながらの一年でした。

正直に言ってしまえば、何かを残したいというのは後づけのエゴかなとも思います。

でもお店ってそれでいいとわたしは思っています。

だからこそ、開いて始めたものを「しまう」というごく自然な流れを、わたし自身が受け止め、大切にしながら歩んで来れたように思います。

残す営業日は1ヶ月を切っていますが、2/15(木)より2週にわたり、岐阜の作家の展示を企画しています。

この場所にご縁をいただいたきっかけのひとつでもある、布物を主とした造形作家&shopの展示販売会です。

この場所にご縁をいただいた感謝の気持ちを込めて、最後にお願いしました。

素敵な作品との出逢いがきっとあるはずです。

あたたかでやさしい世界を、たくさんの方に感じていただけたら嬉しいです。

店舗、展示会の詳細は、まめぐら/ミカヅキのInstagramFacebook又はホームページのInformationをご覧くださいませ。

イノハ 
初穂 -日和-
2024.2.15(thu)→2.25(sun)
10:00-17:00
月火水、定休日
喫茶のご利用/ 11:00-16:00
現金のみのお取り扱いです

岐阜市八幡町13
0582134455
まめぐら/ミカヅキ



おおの ひより

まめぐら/ミカヅキ
岐阜県岐阜市八幡町13